生成AIPR

ChatGPTで仕訳はどこまで作れる?会計事務所の実務範囲とAI-OCRの使い分け

会計事務所の実務で考える

ChatGPTで仕訳は作れる?

読取と候補作成の使い分け

残高検算・件数照合も整理
運営元・掲載情報について

本記事は、記事内で紹介している「Zeimee」を提供する株式会社Zeimeeが執筆・運営しています。OpenAI(ChatGPT)などの他社の情報は2026年10月10日時点の公式ヘルプ・公開情報にもとづき、外部への誘導リンクは設けていません。仕様は変更される場合があるため、最新の情報は各社の公式情報をご確認ください。

顧問先の通帳や領収書、手書きの日計表をChatGPTに読ませれば、仕訳まで作れるのか。この記事では作業を4つの工程に分け、ChatGPTに任せられる範囲と、検算・担当者の確認・専用の仕組みが必要になる範囲を、OpenAIの公式資料と国税庁などの一次情報をもとに整理します。

本記事はChatGPTで仕訳を作成する方法を扱います。ChatGPTの利用料をどの科目で記帳するかは対象に含めていません。

この記事の結論
  • ChatGPTは読み取り、表への整理、科目候補の下書きに使えます。日本語の小さい文字などは誤読の可能性があり、画像・スキャン資料の値は原本と計算で確認します。
  • 読み取り結果は残高検算と件数照合をプログラムで行って確かめ、科目と税区分は顧問先ルールと現行制度に照らして担当者が確定します。
  • 取込形式、電子帳簿保存法、登録番号の照合、守秘義務への対応は、チャットの外で満たします。
  • 同じ帳票の継続処理はAI-OCRや明細連携、少量で形式がまちまちな資料は生成AIを試す候補です。顧問先ルール・検算・承認・会計ソフトへの反映まで繰り返すなら、専用の仕組みを検討します。

ChatGPTで仕訳を作る前に:会計事務所・記帳代行での前提

ChatGPTで仕訳を作る解説の多くは、個人事業主や自社の経理担当者を前提にしています。会計事務所・記帳代行では次の点が違います。

  • 顧問先が多く、同じ作業を毎月繰り返すため、出力を1件ずつ目で確かめる方法は続かない
  • 会計ソフト、科目体系、税込・税抜経理などの処理方針が顧問先ごとに違う
  • 誰が確認し、いつ確定したかの記録が要る

記帳の代行は、税理士が税理士業務に付随して行える業務です(税理士法第2条第2項)。同条第1項の税務代理などとは別の位置づけですが、帳簿の作成・保存の義務は顧問先(納税者)にあり、記帳を受託した事務所は受託した作業の品質について契約に応じた責任を負います。工程の考え方は他の汎用生成AIにも当てはまり、ファイルの扱いやデータ管理の仕様はサービスごとに確認します。

ChatGPTで仕訳ができるまでの4工程と、得意・不得意

作業を4つの工程に分けると、検査する項目と確かめ方が見えます。

ChatGPTで仕訳を作る4工程と確かめ方表は左右にスクロールできます。
工程ChatGPTでできること確認したい誤りの種類(例)確かめ方最終判断する人
① 読み取り画像・PDFの文字を読む例えば、行の欠落・重複、桁のずれ残高検算・件数照合を計算で行う担当者(合わない行は原本で確認)
② 構造化日付・摘要・入金・出金・残高の表にする例えば、入金と出金の列の取り違え、和暦の混在列の型と件数を確かめる担当者
③ 科目・税区分の候補摘要から科目と税区分の候補を出す顧問先の科目体系にない科目名、改正前の制度による税区分顧問先ルールと税区分の選択肢に照らす担当者が確定し、税理士が監督
④ 取込形式への変換列の並べ替え、変換用の数式・コードの作成項目数・文字コード・科目名の不一致会計ソフトの仕様と照合し、少量で試験取込担当者

表の誤りは検査対象を決めるための例で、編集部が再現・測定した誤読事例ではありません。

OpenAIの公式情報で確認できる読み取りの限界

OpenAIの画像入力の技術資料は、日本語などの非ラテン文字、小さい文字、回転した画像などで誤りが生じ得ると説明しています。ChatGPTでのファイル処理はプラン・機能・入力形式を確認し、スキャンPDFを渡しただけで全ページの画像を読めたと判断しないことが重要です。

正確な値が必要なら金融機関のCSVなど元データを優先します。読み取り結果は表計算やコードで検算し、生成した数式やコードも既知の小さな例と原本で確かめます。

通帳・領収書・手書き帳票の読み取りは残高検算と件数照合で確かめる

読み取りの誤りは、出力を眺めるだけでは見つけにくいため、数字どうしの関係で確かめます。

通帳:残高検算と件数照合

  • 行ごとに「前の行の残高+入金-出金=その行の残高」を計算する
  • ページごと・期間ごとに、原本の行数と出力の件数を照合する
  • 期首・期末の残高を会計ソフトの預金残高と合わせる

例えば行の欠落・重複、桁のずれ、入金と出金の取り違えは、「合わない行」として表に出ます。

領収書・レシート:税率ごとの合計と登録番号の形

税率ごとの合計と総額の一致、登録番号が「T」+13桁の形か、日付と相手先名を確かめます。形が正しくても有効な番号とは限らないため、照合は別に行います。

手書きの日計表:合計欄・繰越額との照合

明細の合計を、合計欄や繰越額と照合します。読めない箇所を推測で埋めると原本との違いに気づきにくくなるため、「空欄にして要確認と書く」よう指示します。

検算はAIの文章ではなく計算で行う

ChatGPTに検算を頼んでも、その回答自体が誤る可能性があります。読み取りはAI、検算はExcelの数式やPythonと分け、合わない行を重点的に確認し、日付や摘要などは抜き取りも行います。

匿名化した通帳を表にする指示文の例

例えば、次の形で読み取り範囲と空欄の扱いを指定します。

この画像の取引を、原本の順番を保ってCSVにしてください。
列は「原本ページ,日付,摘要,出金,入金,残高,要確認理由」に固定します。
読めない文字・数字は空欄にし、理由に「判読不可」と書きます。
原本にない値は推測せず、合計・残高を計算して補いません。
繰越行・合計行は取引と区別し、印を付けてください。

例えばD列=出金、E列=入金、F列=残高、F2=確認済みの繰越残高なら、G3に=IF(F2+E3-D3=F3,"一致","要確認")を入れます。読めない空欄をゼロと扱わず、取引行だけに式を適用します。同日取引の元の順序を保ち、日末残高しかない明細は日単位で検算します。

仕訳候補の出力形式の例(ダミー)表は左右にスクロールできます。
日付・摘要借方/貸方候補金額税区分候補・要確認理由
2026-10-05 文具購入消耗品費/普通預金1,100円課税仕入れ候補/用途、領収書、登録の確認待ち
2026-10-06 借入返済借入金・支払利息/普通預金10,000円未確定/元本と利息の内訳が必要

表は出力の形を示す一般例で、実測の誤読や顧客事例ではありません。税区分と金額の分割は資料と顧問先ルールを確認して人が確定します。

通帳の明細を表にして検算する手順は次のとおりです。

1. 元データを探す

明細のCSVなどデータがあれば、画像を読ませずにそれを使います。

2. 出力の形を指示する

列(日付・摘要・入金・出金・残高)と、読めない箇所の扱いを指定します。和暦から西暦への変換は構造化の工程で確認し、原本の日付も残します。

3. ファイルで受け取り、数式で検算する

残高検算の列と、合計・件数の照合欄を作ります。

4. 不一致と検算で分からない項目を原本確認する

担当者が原本と照らして修正し、修正内容を記録します。

要確認の行だけを見る体制は要確認の行を中心に見る品質管理の体制で解説しています。

読み取れても残る作業:取込形式への変換と一行ずつの確定

検算の後も、会計ソフトに取り込むまでに作業が残ります。取込先の製品・版ごとの仕様で列を固定し、次のような項目を確認します。デスクトップ版とオンライン・Nextでは仕様を共用せず、利用中の製品の公式ヘルプで確認してください。

会計ソフトの仕訳インポートで確認する項目表は左右にスクロールできます。
項目確認する内容出力で起きうること(例)
列数・順序製品・版の仕様に合わせて列を固定する列の追加・削除・順序の違い
必須項目日付・借方貸方・科目・税区分・金額などの必須項目を確認空欄や不足
科目・補助科目取込先のマスタの名称・コードと対応させる似た名前や未登録の候補
金額・税額税込・税抜、整数・端数、税率別の扱いを確認顧問先方針との不一致
摘要・保存形式文字数制限、文字コード、区切りなどを製品ごとに確認切り捨てや文字化け

JDL・弥生・freee・マネーフォワードなど、会計ソフトごとに形式や科目コードの扱いは異なり、顧問先ごとの科目・補助科目・部門にも合わせる必要があります。

Zeimeeが支援した広島県の税理士事務所でも、手書きの日計表をGeminiで読み取った後に、一行ずつの確定と顧問先ごとの科目・コードの設定が残っていました。読み取りはAI、検算はプログラムに分け、JDL向けCSVを作るExcelの5工程を1画面にまとめています(導入事例)。

変換の手順は仕訳インポート形式への変換手順|顧問先のExcel・明細を生成AIで整えるにまとめています。

会計ソフトへ渡す方法はCSV・API・MCPの使い分けで整理しています。

勘定科目・税区分の候補で確認すべきポイント

通帳だけでは仕訳が決まらない取引

通帳の摘要は支払・入金の手がかりで、取引内容や内訳を必ず示すものではありません。同じ摘要でも顧問先の業種や処理方針によって科目が変わるため、候補を確定する資料を分けます。

通帳の1行から確定できない取引(一般例)表は左右にスクロールできます。
取引不足する情報人が確認する資料
借入返済元本と利息の内訳返済予定表・契約
給与振込総支給と源泉税・社会保険料等の控除給与台帳・納付記録
カード引落し購入先・品目・税率ごとの内訳カード明細・領収書
取引先からの入金売上計上か売掛金の回収か請求書・既計上仕訳

課税・非課税・不課税と税率を分ける

給与・賃金や補助金などは課税の対象外で、利子などには非課税の取扱いがあります。区分は名称だけでなく取引の実質で確認します(国税庁No.6157・6209)。標準10%・軽減8%を分け、食品と日用品が混ざるレシートを合計1行にする場合も、税率別の内訳を残します。

免税事業者等からの仕入れは、2026年9月までは80%、2026年10月からは70%の経過措置です。改正前は2026年10月から50%とする予定でした。適用条件と記帳方法はインボイス経過措置の仕訳で確認し、AIに古い割合を選ばせないよう、事務所が最新の選択肢を用意します。

顧問先ごとの仕訳ルールをChatGPTに持たせる方法と限界

顧問先ごとに科目一覧・取引の対応表・税区分の選択肢を台帳で管理し、作業に必要な部分を渡します。税込・税抜経理や簡易課税の事業区分も明記し、AIの候補を台帳と照合します。チャットやプロジェクトを分けただけで、情報の境界が保証されるとは扱いません。

  • メモリ・参照範囲:過去の会話や保存メモリ、プロジェクト外の情報を参照する設定を確認します。別の顧問先の情報を参照しない設定・契約・アクセス範囲を確かめられない場合は、機密データを渡しません。
  • 指示と版:指示どおりの保証はないため、ルールの版・更新日と処理対象月を出力に付け、人が確認します。
  • 承認と保持:誰が何を承認したかをチャットの外で記録し、チャット・ファイル・保存メモリの削除を別に管理します。

ファイル数などの上限は変わるため、利用中のプランの公式情報で確認してください。台帳は顧問先別の仕訳ルール台帳として管理します。

自動化バイアスに注意する

総務省・経済産業省のAI事業者ガイドライン(第1.2版)は、自動化されたシステムへの過度の信頼(自動化バイアス)に注意を求め、注ではAIの判断を承認する前に、承認する理由を自分で考えることなどを提案しています。ルールの整理は顧問先別の仕訳ルール台帳の作り方で解説しています。

AI-OCR・会計ソフトの自動仕訳・業務に合わせた仕組みとの使い分け

AI-OCRはAIを使って画像・PDFの文字や項目を読み取り、データ化する仕組みです。汎用の生成AIは指示に応じて読み取り・整理・候補作成を行えますが、固定の出力と検算・承認の流れは別に設計します。仕訳を作る手段の役割を、順位を付けずに整理します。個々のサービスの機能は各社の公式情報で確認してください。

仕訳を作る4つの手段の役割分担(順位ではありません)表は左右にスクロールできます。
観点汎用の生成AI(ChatGPTなど)AI-OCR・記帳データ化サービス会計ソフトの明細連携・自動仕訳ルール業務に合わせて作る仕組み
向く帳票と量少量・単発、形式がまちまちな資料サービスが対応する帳票の継続処理データで取れる銀行・カードの明細事務所独自の帳票、工程をまたぐ処理
顧問先ルールプロジェクトの指示・ファイル(守られる保証はない)サービスの設定の範囲会計ソフトの自動仕訳ルール顧問先ごとのルールとして設計
検算数式やコードを自分で用意サービスごとに異なる画像の読み取りがない(残高の一致は確認)処理に組み込める
承認の記録チャットの外で残すサービスごとに異なる会計ソフトの機能の範囲確認・承認・反映を分けて記録できる
向くケース件数が少ない、変換ルールを作りたい対応帳票の処理量が多い顧問先が明細をデータで持っているパッケージでは合わない工程がある

銀行の明細は、画像を読ませる前にデータで受け取れないか確かめます。電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)では、ネットバンキングの振込なども電子取引にあたり、オンライン上の通帳や入出金明細での保存も認められています(問10・問11)。ツールの選び方は記帳自動化ツールの選び方で扱っています。

読み取った後の変換、検算、顧問先ルール、担当者の承認、会計ソフトへの反映までを、事務所の業務に合わせて設計・実装する選択肢もあります。Zeimeeはこの形の支援を行い、Zeimee内の承認と会計ソフトへの反映完了を分けて管理しています(セキュリティ方針)。件数が少ない作業や単発の作業、既存の会計ソフト連携で足りる場合には向きません。相続税申告の取引履歴の整理は相続税申告の預金取引履歴の整理にAIを使うを参照してください。

電子帳簿保存法・登録番号の照合・守秘義務は別に満たす

電子帳簿保存法:画像を送ることと保存要件は別

スキャナ保存は紙の保存に代えられる任意の制度で(電子帳簿保存法第4条第3項)、重要書類(領収書・請求書など)では入力期間の制限、200dpi以上・RGB各256階調以上での読み取り、タイムスタンプ等、ヴァージョン管理、帳簿との相互関連性、検索機能などの要件があります(一問一答【スキャナ保存関係】令和8年7月 問10)。一般書類はグレースケール可、帳簿との相互関連性は不要など、一部の要件が異なります。スマートフォンも要件を満たせばスキャナにあたります(問5)。ChatGPTに画像を送ることと保存要件を満たすことは別と考えられます。電子取引のデータは保存が義務です(同法第7条)。

登録番号の照合:公表サイトかWeb-APIで行う

登録番号の形が「T」+13桁でも、有効性は別に確認します。ChatGPTの検索回答やデータ分析結果だけを判定の根拠にせず、国税庁の公表サイト・Web-APIなどで取引日時点の登録状況を照合し、結果を記録します。

守秘義務・個人情報:入力前に設定と伏せる範囲を決める

税務代理や申告に関わる情報には税理士法38条の守秘義務が関わります。記帳で預かる情報も含め、契約上の秘密保持と個人情報保護法によって管理し、プラン・学習設定、伏せる範囲、記録と削除の3点を入力前に決めます。法的な整理は守秘義務と生成AIの判断表を参照してください。

PPCの注意喚起(2023年6月2日)は、個人情報の入力が利用目的に必要な範囲かを確認し、本人の同意なく個人データを入力する場合の学習利用等を十分確認するよう求めています。AI事業者ガイドライン(第1.2版)も、個人情報や機密情報を不適切に入力しないよう求めています(第5部 U-4・U-5)。

OpenAIの法人向けプランは既定で業務データを学習に使わないと案内されていますが、学習利用の有無だけで入力可否を決めず、利用契約・権限・メモリ・保存先と保持期間を確かめます。チャットを削除してもLibraryに保存したファイルは消えないため、ファイルや保存メモリは別に管理・削除します。口座番号や個人名は必要がなければ伏せます。安全対策は生成AIのセキュリティ確認項目で扱っています。

ChatGPTで仕訳を作る前の実務チェックリスト

ChatGPTに任せてよい作業・単独で任せない作業表は左右にスクロールできます。
作業任せ方理由
摘要の整形任せてよい結果を目で確かめやすい
科目候補の相談任せてよい判断は担当者が行う
変換用の数式・コードの作成任せてよいダミーデータで作れる
少量の明細の表化検算つきで任せてよい残高検算と件数照合で確かめられる
大量の通帳の確定単独で任せない誤りを目で見つけにくい
税区分の最終判断単独で任せない経過措置・改正案・顧問先の方針が関わる
会計ソフトへの直接の反映単独で任せない承認と反映を分けて記録する
登録番号の有効性の判定単独で任せない公表サイトでの照合が要る

使い始める前の10項目

ChatGPTで仕訳を作る前のチェックリスト表は左右にスクロールできます。
確認項目確認すること
プラン・学習・保持設定契約・学習利用・メモリ・ファイル保存の設定を確認したか
伏せる範囲口座番号・個人名・住所などを伏せたか
元データ明細CSVなど、データで入手できないか
検算残高と合計欄の一致を数式やPythonで確かめるか
件数原本の行数と出力の件数を突き合わせるか
科目・税区分顧問先の科目一覧と税区分の選択肢を渡すか
取込形式項目数・必須項目・文字コード・科目名を確認したか
承認誰が承認し、記録をどこに残すか決めたか
原本の保存原本と電子取引データを要件に沿って保存しているか
登録番号公表サイトかWeb-APIで照合したか

業務別のプロンプト例は業務別プロンプト例と確認手順を参照してください。

よくある質問

ChatGPTの無料版に顧問先の通帳画像を入れてもよいですか?

そのまま入れるのは避けた方がよいと考えられます。利用中のプラン・設定と、契約上の秘密保持・個人情報保護の観点から、入力してよい情報を事務所として決める必要があります。判断の整理は税理士の守秘義務と生成AIの判断表を参照してください。

通帳のPDFをそのまま渡せば読み取れますか?

確実ではありません。PDFに文字情報があるか画像だけかを見分け、利用中のプラン・機能が画像を処理できるかを確認します。結果の件数・金額・残高を原本と照合し、金融機関の明細CSVがあれば優先して使います。

ChatGPTで作った仕訳をそのまま会計ソフトに取り込めますか?

形式が合えば取り込める場合もありますが、おすすめしません。項目数・必須項目・科目名・文字コードが合わないとエラーになり、合っていても検算と担当者の確認を経てから取り込みます。

読み取りの精度はどのくらいですか?

今回確認したOpenAIの公式情報では、帳票の種類ごとの読み取り精度を確認できませんでした。編集部でも測定していません。自所の帳票で検算をつけて試し、要確認になった行の割合と確認にかかった時間で判断します。測り方は会計事務所のAI費用対効果の測り方で解説しています。

手書きの日計表なども読み取れますか?

下書きには使える場合がありますが、読み取った後も一行ずつの確定や取込形式への加工が残ることがあります。合計欄・繰越額との照合は計算で行い、日付や摘要も原本で確認します。

AI-OCRと生成AIはどちらを使えばよいですか?

優劣ではなく、帳票の種類と量、出力の形式、顧問先ルールの持たせ方で使い分けます。ツールの選び方は記帳自動化ツールの比較記事を参照してください。

消費税の制度改正にChatGPTは対応できますか?

回答が最新の改正を反映しているとは限りません。経過措置などの適用条件と時期は、取引日の制度で確認します。税区分は事務所が用意した選択肢から選ばせ、国税庁の資料で確かめます。

ChatGPTで登録番号が有効かどうか確認できますか?

番号の形(「T」+13桁)の確認は補助できますが、ChatGPTの回答だけを有効性の根拠にはしません。国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトやWeb-APIで照合します。

まとめ

  • ChatGPTに任せるのは読み取りと下書きまで。検算はプログラムで行い、確定は担当者が行います。
  • 取込形式、税区分の制度改正、電子帳簿保存法、登録番号の照合、守秘義務は、チャットとは別の仕組みで満たします。
  • 件数が多い、顧問先ごとのルールがある、承認の記録が要るといった場合は、専用のツールや業務に合わせて作る仕組みを検討します。

まずは少量の明細で残高検算と件数照合をつけて試し、どの工程に確認の手間が残るかを把握するところから始めるとよいでしょう。

参考資料

情報の確認日:2026年10月10日。別日の資料は個別に記載しています。

主な出典

出典の詳細を見る

法令・官公庁の資料

他社の公式資料(外部リンクは設けていません)

  • Images and vision(画像入力の技術資料)(OpenAI Developers、ChatGPTのプラン別仕様とは区別して参照)
  • Prompting(OpenAI Learn、指示と検証の考え方)
  • ChatGPT Work overview / Cloud security(OpenAI Learn、Libraryのファイル・メモリ・保持の扱い)
  • ChatGPT plans and pricing(OpenAI Learn、Business・Enterpriseの学習利用に関する案内)

この記事の編集方針・執筆者

Zeimee編集部は、会計事務所のAI導入・開発を支援する株式会社Zeimeeの編集部です。

本記事は、ChatGPTで仕訳を作る工程を、会計事務所・記帳代行の実務の観点で整理したものです。OpenAIの公式資料、e-Gov法令検索の法令、国税庁・個人情報保護委員会・総務省・経済産業省の資料など、一次情報を中心に調査しました。情報の確認日は2026年10月10日です。

ChatGPTやAI-OCRでの実機検証(読み取り精度の測定)は行っていません。誤りの種類は一般的な観点として挙げたもので、特定の誤読事例ではありません。事例は株式会社Zeimeeの公開事例にもとづきます。税務・法令の個別の判断は、専門家や所管官庁に確認してください。

執筆:Zeimee編集部コラム一覧へ